体のだるさ・疲れが取れないのは糖尿病のサイン?調布市の内科が解説

しっかり寝ているのに疲れが取れない、体が重くてだるい、日中も倦怠感が抜けない——そんな状態が続いているなら、その背景に糖尿病が隠れていることがあります。

疲労やだるさは誰もが経験するありふれた症状で、つい「年のせい」「疲れているだけ」と見過ごされがちです。しかし、実は糖尿病の患者さんでは疲労を感じる人がとても多いことが、大規模な研究で示されています。一方で、疲労の原因は糖尿病だけとは限らず、貧血や甲状腺の病気など、見分けが必要な病気もあります。このページでは、調布市つつじヶ丘駅前内科クリニックが、だるさと糖尿病の関係、そして注意すべき他の原因について解説します。

糖尿病の人は、疲れやすい ― 研究が示す数字

糖尿病によるだるさ・倦怠感

糖尿病と疲労の関係は、近年しっかりと研究されるようになってきました。

51の研究・約4万2千人を統合したシステマティックレビューとメタアナリシスによると、疲労を感じている人の割合は、1型糖尿病でおよそ44%、2型糖尿病でおよそ50%にのぼると報告されています(Menting J, et al. 2021)。糖尿病のある方の半数近くが、疲労という症状に悩まされている計算になります。

さらに、米国糖尿病学会の学会誌『Diabetes Care』に掲載された研究では、1型糖尿病の患者の40%が慢性的な疲労を抱えており、これは糖尿病のない人(7%)と比べて大幅に高い割合でした(Goedendorp MM, et al. Diabetes Care. 2014)。しかも、この研究では疲労が患者さんにとって最も負担の大きい症状だったと報告されています。

なぜ糖尿病でだるくなるのか ― 高血糖と低血糖、両方が関わります

糖尿病による疲労は高血糖と低血糖がある

糖尿病による疲労には、大きく分けて「高血糖」と「低血糖」という2つの方向からの関わりがあります。

高血糖によるだるさ

血糖値が高い状態では、血液中にブドウ糖(体のエネルギー源)がたくさんあるにもかかわらず、インスリンの働きが不足しているために、それを細胞の中に取り込んでエネルギーとして使うことができません。エネルギーの材料は足りているのに、それを使えないために、体は慢性的なエネルギー不足に陥り、だるさや疲労として感じられます。

また、高血糖が続くと、喉の渇き・多尿・体重減少といった症状も一緒に現れやすくなります。疲労にこれらの症状が重なる場合は、高血糖がかなり進んでいる可能性があるため、早めの受診が大切です。

低血糖によるだるさ

反対に、血糖値が下がりすぎる低血糖でも、強い疲労感や脱力感が起こります。これは、脳や筋肉が必要とするエネルギー(ブドウ糖)が足りなくなるためです。低血糖では、だるさのほか、冷や汗、動悸、手の震え、集中力の低下などが現れ、重症になると意識がもうろうとすることもあります。

低血糖は、糖尿病の治療(とくに一部の飲み薬やインスリン)を受けている方に起こりやすい状態です。治療中に疲労や上記の症状を繰り返す場合は、薬の調整が必要なこともあるため、医師にご相談ください。

「血糖値さえ良ければ疲れない」とは限りません

ここで、正確にお伝えしておきたい大切なことがあります。

疲労は高血糖の典型的な症状とされてきましたが、前述の『Diabetes Care』の研究では、慢性的な疲労と血糖値そのものとの関連は、実は弱かったと報告されています。疲労には、年齢、気分の落ち込み(抑うつ)、痛み、睡眠の問題、身体活動の少なさといった要因のほうが強く関わっていました。別のメタアナリシスでも、抑うつと身体活動が、1型・2型のどちらでも疲労と関連する共通の因子として挙げられています(Menting J, et al. 2021)。

つまり、「血糖値が正常なら疲労は糖尿病のせいではない」と単純に言い切ることはできず、逆に、疲労の裏には糖尿病以外の病気が隠れていることも少なくありません。だからこそ、だるさが続くときは、糖尿病だけでなく幅広く原因を確認することが重要です。

だるさを起こす、糖尿病以外の主な病気

疲労感が続く場合、次のような病気が背景にあることがあります。当院では、糖尿病の検査とあわせて、これらの可能性も含めて確認します。

鉄欠乏性貧血 血液が全身に酸素を運ぶ働きが低下し、だるさ・動悸・息切れが起こります。とくに月経のある女性に多くみられます。朝起きられない、疲れやすいといった症状が続く場合は、貧血の有無を確認する価値があります。

甲状腺の病気 甲状腺ホルモンが過剰になるバセドウ病でも、不足する橋本病(慢性甲状腺炎)でも、いずれも倦怠感が現れます。見逃されやすい病気のため、糖尿病の検査の際に甲状腺機能もあわせて調べることをおすすめします。

慢性腎臓病(CKD) 糖尿病の重要な合併症です。腎機能が低下して進行すると、だるさ・むくみ・吐き気などの症状が現れます。腎臓は初期には症状が出にくいため、血液・尿検査での早期の確認が欠かせません。

睡眠不足・ストレス 慢性的な睡眠不足やストレスは自律神経のバランスを乱し、倦怠感につながります。生活習慣の見直しや適度な運動、休息が改善の助けになります。

<mark><要確認:当院で貧血・甲状腺機能・腎機能の検査に対応している旨を明記すると、「まとめて調べてもらえる」という安心感につながります。実施状況に合わせて追記してください>

当院での糖尿病診療 ― だるさの原因を幅広く見極めます

疲労やだるさは、原因が一つとは限りません。当院では、血糖値・HbA1cによる糖尿病の評価に加え、貧血・甲状腺・腎機能なども視野に入れて、だるさの原因を幅広く確認します。

とりわけ、糖尿病は腎臓・目・神経に合併症を起こしやすい病気です。当院の院長は腎臓を専門としており、多くの総合病院で、腎機能が低下した患者さんを数多く診てきました。その経験から、血糖値だけを追うのではなく、腎臓や血管まで見据えて、合併症を早期から防ぐ診療を大切にしています。

調布市でだるさ・糖尿病が気になる方へ

つつじヶ丘駅前内科クリニックは、京王線つつじヶ丘駅南口から徒歩すぐの内科クリニックです。時間予約制で待ち時間が少なく、調布市内のほか、柴崎・国領・布田・仙川・狛江・三鷹方面からも通院しやすい立地です。

「よく寝ているのに疲れが取れない」「なんとなくだるい日が続く」——そうした体のサインは、糖尿病をはじめとするさまざまな病気の入り口であることがあります。放置すると生活の質を大きく下げてしまうこともあるため、気になる症状がある方は、どうぞお気軽にご相談ください。血液・尿検査で原因を確認し、これからの方針を一緒に考えていきます。ご予約はLINE・WEBから可能です。

参考文献

  • Menting J, Tack CJ, et al. Prevalence and risk factors of fatigue in type 1 and type 2 diabetes: A systematic review and meta-analysis. (PubMed, 2021)※1型糖尿病19研究7,131例・2型糖尿病32研究34,994例を統合。疲労の統合有病率は1型44%・2型50%。
  • Goedendorp MM, Tack CJ, et al. Chronic Fatigue in Type 1 Diabetes: Highly Prevalent but Not Explained by Hyperglycemia or Glucose Variability. Diabetes Care. 2014;37(1):73-80.
  • 日本糖尿病学会(編・著)「糖尿病診療ガイドライン2024」